EDIを導入するなら事前にメリットや注意点を知っておこう!
電子契約のように帳票類を電子化できるEDI。
業務の効率化を図るため導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
いざ導入しようと思っても、種類がいくつかあり迷ってしまうかもしれません。
今回は、EDIの種類、導入にはどのようなメリットがあるのか、また注意点はあるのかなど併せて解説いたします。
EDIの種類
EDIは大きく4つの種類に分けることができます。
どのようなEDIなのか、それぞれの特徴についてご紹介いたします。
個別EDI
個別EDIでは、通信をする形式や識別するコードを取引先ごとに決めます。
取引のある企業ごとにルールを決定する必要があり、個別にEDIの様式に対応するデータの変換システムが必要になります。そのため、EDIの活用を広げづらく、取引先の数が少ないときに利用されるEDIです。
標準EDI
フォーマットが決まっているのが標準EDIの特徴です。
異なる企業同士がデータ交換を行う場合は、共通した企画や形式が必要であり、それらは標準化すべきという考え方を基に作られたものです。標準EDIを使用することで、同じの規格を持つ複数の企業とデータのやり取りが行えるようになります。汎用性が高いため、EDIの規格ではこの標準EDIがもっとも多い傾向があります。
VAN型EDI
EDIの種類の中に、特定の業界用に特化した「VAN」というネットワークサービスが存在します。取引先の数は減少しますが、このVAN型のEDIを使用することで業界共通のコードや企画などが標準化され、同じ業界の企業と多くの取引が行えるようになります。
WEB-EDI
WEB-EDIとはインターネットの回線を介して使用する最新のEDIです。
専用の設備を構築しなくても使用できるため、EDIを手軽に導入することができます。
WEB-EDIのサービスはクラウド型のシステムで提供されることがほとんどのため、企業の規模に関わらず導入がしやすく、シェアが拡大しています。
EDI導入のメリット
EDIを導入することで様々なメリットがあります。
メリットを把握することで、業務の効率化やコストの削減につなげることができます。
業務効率化
EDIを導入することで、これまで人間の手によって行われていた業務を自動化させることができます。WEB-EDIの場合はインターネットを介して使用するため、更に高速な通信取引を行うことができます。特に流通業界などでは、細かい時間単位の納品指定や、他製品の少量発注などに対応できるEDIは、業務スピードの向上に欠かすことのできないものとなっています。また、EDIはデータを自動で処理してくれるため、ヒューマンエラーによるミスを削減することも可能になります。記入や入力ミスによる内容修正の時間を大幅に削減できるため、業務効率化に繋がるだけでなく、データの正確性を向上させることが可能になります。これらのメリットは様々な業界から注目を集めています。
コスト削減
EDIはすべて電子データにてやり取りすることができます。そのため、ペーパーレス化を実現することができるため、郵送代や印刷代、データ管理に伴う人件費などのコストを削減することができます。
内部統制
EDIは取引先の受発注だけでなく、社内の内部統制にも効果を発揮します。内部統制とは、会社の経営目標を達成するために社員に対して業務プロセスやルールなどを整備することです。内部統制に必要な書類やデータを電子化することで、社員の会社に対する信頼性を高めることに繋がります。
EDI導入の注意点
EDIを導入する際にはいくつか注意点があります。導入の前に確認しておきましょう。
固定電話回線
EDIは1970代から存在するシステムであり、その回線のほとんどが固定電話回線です。
しかし、電話回線は通信速度が遅く、データ送信が困難など、何かと不便な通信インフラです。更に、NTTは2020年に固定電話回線の随時廃止を決定しているため、EDIの通信インフラの変更は業界の大きな課題といえるでしょう。
取引先への普及が難しい
EDIは、企業単体での導入は意味を持ちません。EDIは取引先との共同で導入することで初めて機能させることができるシステムです。EDIにて取引をしている企業が極端に少ない場合はかえってコストがかさんでしまう可能性があります。そのため、EDIを導入していない取引先にEDIを普及させることは難しいと言えます。
まとめ
EDIは帳票類を電子化できるため、非常に便利なツールですが、いくつか種類があるため、取引先がどのEDIを使用しているのかを確認する必要があります。導入の際にはいくつか注意点があるため、しっかりと把握し、EDI導入によるメリットを最大限享受できるようにしましょう。